昼間の読み物

だるだるがーるから5月の絵手紙「よく晴れた雨の日」

雨が降り始めたと思えば、からっと晴れる。5月は、そんな気まぐれな性格をしている。

わたしは雨の日はあまり好きではない。だけど、土砂降りの雨は潔くて好きだ。シャワーみたいな雨を浴びて帰った中学の部活帰りを思い出す。

「前髪の調子が〜」なんて会話した朝や、急遽体育の授業が講義にかわったことに対してみんなで先生に文句を言った昼下がり。先生が雨を降らせているわけでもないのに。

今、そのみんなはみんなそれぞれの道を歩んでいて、大切な人が出来たり、新しいことに挑戦しようとしたり、小さい頃からの夢に近づいていたり、やりたいことはまだ見つからないけどとにかく前に進んでいる人もいる。
そして、会うたびにみんな、ちょっぴり大人の顔になってゆく気がするのだ。

こうして時を重ねるにつれて、自分もはたして前より成長できているのかと疑問に思う。
けれどきっと、「自分があまり好きではないことも、どこかの誰かにとってはかけがえのないことなんだ」という考え方をできるようになったということは、中学生の頃のわたしよりは少し大きくなっている証拠なのかな、と思う。

たとえば、雨が、若葉にとっては心地よいように。


ABOUT ME
だるだるがーる
だるだるがーる
絵を描くのが好きなその辺の医大生。青と緑とたこ焼きと桜が好き。普通のイラストから医療関係のイラストも描いています。 Ordinary girl with extraordinary dreams.